東洋医学が初めての方にも分かるように
ご紹介します。
「最近、口やのどが乾く…」
「身体がむくみやすい」
「なんとなく身体が重だるい」
一見すると違うように見えるこれらの不調に、
東洋医学では「津液(シンエキ)」
が関係していることがあります。
今回は、
「気・血・津液」の3つ目、
「津液(シンエキ)」
について詳しくご紹介します。
「津液」という言葉は、
初めて聞く方も多いと思います。
東洋医学では、
身体に必要な水分をまとめて
「津液」と呼びます。
例えば、
・皮膚や髪を潤す
・目や口、のどを潤す
・関節の動きを滑らかにする
・内臓を潤す
・身体の中の水分バランスを保つ
など、
身体のさまざまなところに
関係しています。
涙や唾液なども、
津液から生じるものとして考えます。
身体にとって、津液はまさに
「全身を潤す水」
のような存在です。
そのため津液も、
「必要な量があること」
と
「必要な場所へきちんと巡ること」
この2つが大切です。
身体を潤す津液が不足すると、
身体のさまざまなところに
「乾燥」が現れやすくなります。
植物も水が足りなくなると、
葉や土が乾いてしまいますよね。
身体でも同じように、潤いが不足すると、
・口やのどが乾く
・肌が乾燥する
・目が乾く
・髪がパサつく
・便が硬くなる
などがみられることがあります。
つまり津液不足は、
「身体を潤す水分が足りなくなっている状態」
と考えると分かりやすいでしょう。
津液が不足する原因も一つではありません。
例えば、
◉汗をたくさんかく
暑い日や激しい運動などで大量に汗をかくと、
身体の水分が失われます。
◉嘔吐や下痢などが続く
身体から多くの水分が失われることも、
津液不足につながります。
◉食事や水分を十分にとれていない
東洋医学では、
飲食物から身体に必要な津液が作られる
と考えます。
そのため、飲食が十分でなかったり、
胃腸の働きが弱っていたりすると、
必要な津液を十分に作れないことがあります。
また、
発熱などで身体の水分が消耗することも
あります。
つまり、
「作る量が少ない」
+
「失う量が多い」
状態が続くと、
津液が不足しやすくなると考えます。
津液は、不足するだけではありません。
身体の中をうまく巡らなくなることもあります。
水道をイメージしてみてください。
水そのものは十分にあっても、
流れが悪ければ一か所に
水が溜まってしまいますよね。
身体でも津液の巡りが悪くなると、
必要なところへ水分を届けられず、
余分な水分が身体に停滞することがあります。
すると、
・むくみ
・身体が重だるい
・めまい
・痰が多い
・胃のあたりがポチャポチャする感じ
などがみられることがあります。
東洋医学では、
このような余分な水分の停滞を、
その状態によって
「湿(しつ)」
「痰(たん)」
「飲(いん)」
などと表現します。
東洋医学では、
水分の巡りには身体のさまざまな働きが
関係していると考えます。
特に大切なのが、
肺・脾・腎です。
◉胃腸の働きが弱っている
東洋医学でいう
「脾」は、
飲食物から必要なものを取り込み、
津液を全身へ運ぶ働きに関係します。
その働きが弱くなると、
水分をうまく巡らせにくくなります。
◉身体が冷えている
身体が冷えることで、
水分の巡りが悪くなることもあります。
◉気の働きが弱っている
第2弾でご紹介した
「気」には、
津液を動かす働きもあります。
そのため、
気が不足したり巡りが悪くなったりすると、
津液の流れにも影響することがあります。
つまり、
津液の問題も
「水分だけの問題」
ではありません。
気や五臓の働きなど、
身体全体とのつながりを考えるのが
東洋医学の特徴です。
津液を健やかに保つためには、
「必要な潤いを保つこと」
と
「余分な水分を溜め込まないこと」
このバランスが大切です。
◉水分を適度にとる
のどが渇いているのに我慢するのではなく、
身体の状態に合わせて水分をとりましょう。
ただし、
たくさん飲めば飲むほど良いというわけでも
ありません。
◉食生活を整える
津液は飲み物だけではなく、
毎日の食事からも作られます。
胃腸に負担をかけすぎないことも大切です。
◉適度に身体を動かす
散歩やストレッチなどで身体を動かすことは、
身体全体の巡りを保つことにもつながります。
◉身体を冷やしすぎない
冷たいものの摂りすぎや
身体の冷えにも気をつけましょう。
大切なのは、
「水分をたくさん摂ること」ではなく、
身体に必要な水分を作り、
必要な場所へ巡らせること。
これが東洋医学で津液を考えるときの
ポイントです。
◉「津液が不足している」タイプかも?
☑ 口やのどが乾きやすい
☑ 目が乾きやすい
☑ 肌が乾燥する
☑ 髪がパサつく
☑ 便が硬くなりやすい
◉「津液が滞っている」タイプかも?
☑ むくみやすい
☑ 身体が重だるい
☑ めまいが起こりやすい
☑ 痰が多い
☑ 雨の日や湿気の多い日に身体が重く感じる
当てはまるものはありましたか?
もちろん、
これだけで身体の状態が決まるわけではありません。
そして面白いことに、
「乾燥しているのに、むくんでいる」
という方もいます。
一見すると正反対のようですが、
東洋医学では、
津液が必要なところへうまく届かず、
別のところに停滞している
という視点から考えることもあります。
だからこそ、東洋医学では
一つの症状だけを見るのではなく、
脈やお腹の状態、
食欲、排泄、睡眠、生活習慣
なども確認しながら、
「身体の中で水分がどのように作られ、
どのように巡っているのか?」
を身体全体から考えていきます。
気になる症状が続いている方は、
お気軽にご相談ください。
これまで、
◉「気」=身体を動かす力
◉「血」=身体を養うもの
◉「津液」=身体を潤すもの
についてご紹介してきました。
では、これらを作ったり、
巡らせたりする身体の働きには
何が関係しているのでしょうか?
次回からは、
東洋医学でとても大切な
「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」
について、
東洋医学が初めての方にも
分かるようにご紹介します!!