東洋医学が初めての方にも分かるように
ご紹介します。
「最近、顔色がよくない…」
「立ちくらみやめまいが気になる」
「肩こりや頭痛がなかなか取れない」
このような身体の不調に、
東洋医学では「血(けつ)」
が関係していることがあります。
今回は、前回ご紹介した
「気・血・津液」の中から、「血」
についてもう少し詳しくご紹介します。
東洋医学でいう「血」は、
西洋医学の「血液」と似ていますが、
まったく同じ意味ではありません。
血には、
身体のすみずみまで栄養を届け、
身体を養い、
潤す働きがあると考えられています。
例えば、
・筋肉を養う
・皮膚や髪を健やかに保つ
・目を養う
・身体に潤いを与える
・心や精神の安定を支える
など、
身体のさまざまな働きに関係しています。
そのため
「血」もただあれば良いのではなく、
「十分な量があること」
と
「スムーズに巡ること」
この2つが大切です。
東洋医学では、
身体を養うための血が不足した状態を
「血虚(けっきょ)」
と呼びます。
植物に十分な水や栄養が届かないと、
葉や花が元気をなくしてしまいますよね。
血虚もそれと似ていて、
身体のすみずみまで十分に養えなくなっている状態
とイメージすると分かりやすいでしょう。
血虚になると、
・めまいや立ちくらみ
・顔色が悪い
・目が疲れやすい
・髪や肌が乾燥する
・手足がしびれる
・眠りが浅い
などがみられることがあります。
血虚になる原因は一つではありません。
例えば、
◉食事量が少ない・胃腸が弱っている
東洋医学では、
食べ物から取り入れた栄養をもとに
血が作られると考えます。
そのため、
食事が十分に取れていなかったり、
胃腸の働きが弱っていたりすると、
血を十分に作れなくなることがあります。
◉出血によって血を失う
月経や出産、
ケガなどによって血を多く失うことも、
血虚につながる原因のひとつです。
◉疲労や無理が続いている
身体を休ませる時間が少なく、
消耗が続くことも、
気や血のバランスに影響します。
つまり血虚は、
「血を十分に作れない」
+
「血を消耗・失っている」
という状態が重なることで
起こりやすいと考えると、
イメージしやすいでしょう。
血は、不足するだけではありません。
身体の中をスムーズに巡ることも大切です。
東洋医学では、
血の流れが滞った状態を
「瘀血(おけつ)」
と呼びます。
川の水がスムーズに流れず、
一か所に滞っているようなイメージです。
瘀血になると、
・肩こり
・頭痛
・生理痛
・刺すような痛み
・いつも同じ場所が痛む
・あざができやすい
などがみられることがあります。
特に、
「刺すような痛み」
「痛む場所がはっきりしている」
という特徴は、
東洋医学で瘀血を考える手がかりのひとつです。
血の巡りが悪くなる原因もさまざまです。
例えば、
◉気の巡りが悪くなる
前回ご紹介した「気」には、
血を巡らせる働きがあります。
そのため、
ストレスなどで気が滞ると、
血の巡りにも影響することがあります。
◉身体が冷える
東洋医学では、
身体が冷えると血の巡りが滞りやすくなる
と考えます。
寒い日に水が凍って流れにくくなるような
イメージです。
◉長い間、同じ姿勢で過ごす
身体を動かす機会が少ない生活も、
身体全体の巡りに影響します。
このように東洋医学では、
「血だけの問題」と考えず、
「気や身体の冷えなどとのつながり」
も考えていきます。
血を健やかに保つためには、
「しっかり作ること」
と
「しっかり巡らせること」
この2つが大切です。
毎日の生活では、
◉バランスよく食事をとる
血を作るためには、
まず身体に必要な栄養をきちんと
摂ることが大切です。
◉十分に休む
疲労や睡眠不足が続かないよう、
身体を休ませる時間も大切にしましょう。
◉適度に身体を動かす
散歩やストレッチなど、
無理のない運動で身体を動かす
習慣をつけましょう。
◉身体を冷やしすぎない
冷えを感じやすい方は、
入浴などで身体を温めることもおすすめです。
特別なことをするのではなく、
『食べる・眠る・動く・休む』
という毎日の生活を整えることが、
身体を健やかに保つ基本になります。
「血虚」タイプかも?
☑ めまいや立ちくらみがある
☑ 顔色が悪いと言われる
☑ 目が疲れやすい
☑ 髪や肌が乾燥しやすい
☑ 眠りが浅い
「瘀血」タイプかも?
☑ 肩こりがなかなか取れない
☑ 頭痛が起こりやすい
☑ 生理痛が強い
☑ 刺すような痛みがある
☑ いつも同じ場所が痛む
当てはまるものはありましたか?
もちろん、これだけで
「血虚」「瘀血」
と決まるわけではありません。
東洋医学では、症状だけでなく、
脈やお腹の状態、食欲、睡眠、生活習慣
なども確認しながら、
「なぜ今、この症状が起きているのか?」
を身体全体から考えていきます。
また、
『気が血を巡らせ、血は身体を養う』
というように、
「気」と「血」も
お互いに深く関係しています。
一つの症状だけを見るのではなく、
身体全体のつながりを考える。
これも東洋医学の大切な特徴です。
気になる症状が続いている方は、お気軽にご相談ください。
次回は、気・血・津液の3つ目、
「津液(シンエキ)」
についてご紹介します。
「津液ってただの水分?」
「むくみと関係があるの?」
「水分が不足するのと、溜まるのはどう違う?」
そんな疑問を分かりやすくご紹介します!